銀の鷹姫と呼ばれた少女がいた。
軍を率い、強国から一族を解放し、新天地に新たなる国を興したスパルキアの姫。銀の飛翔、彼女の進軍の様を人はそう呼んだ。

 月光を反射し銀色に輝く鋭い視線、馬を駆り、その馬上で躍動する銀の髪。夕方から夜にかけての交戦を好んだ彼女が愛馬と共に戦場を駈けるその姿には敵味方なく誰しも魅了された。獲物を狙って急降下する鷹のそれのような鋭い視線、不思議な輝きを放つ銀色の瞳に囚われた。
 

このお話は、幼くして一族の指導者として生きることを余儀なくされた一人の少女と、彼女を愛し心から支えた戦士の物語です。


 **Pre-Story** 

 広大な大陸、ローガリア、大小様々な国がひしめくその大陸に国と呼ぶには小さな小さなスパルキアと呼ばれた国があった。
1つの民族で成り立っていたそこは、小さくとも領土拡大を狙う列強諸国からも侵攻されない理由があった。
それは、その一族が持つ特別な力故。彼らは自然と語り作物の豊穣をもたらし、そして長は代々未来を読む力を有していた。そしてその噂は誇張され他にも不思議な力を有する民として大陸全土に知れ渡っていた。
それゆえ、いかにその土地が肥沃で富をもたらすか知ってはいても、彼らの力を恐れ、侵攻しようとする王はいなかった。
平和に時は流れ、スパルキアの民は幸せに暮らしていた。

 が、ローガリア暦298年、大陸北部に位置するガートランドに新王が即位すると共に、大陸には戦の嵐が吹き荒れた。領土拡大をねらい、近隣諸国へ侵攻を開始し、次々と吸収していくガートランド。狂王と呼ばれたガートランドの王は、その力を鼓舞し怒涛の勢いで大陸を制覇していく。

 そして、それは、平和な山間の国、スパルキアにも延ばされた。 

 

 ◆ INDEX・本編 ◆ 
その1・銀の姫 その2・砕け散った幸せ その3・奈落の底
その4・戦士アレクシード その5・銀の鷹 その6・戦の爪痕(1)(2)
その7・少年兵 その8・恋敵出現? その9・一歩前進?
その10・幻夢恋慕 その11・思い出の胡弓(1)(2) その12・花冠のプロポーズ
その13・精霊恋歌(1)(2) その14・夢の中の初恋(1)(2) その15・セクァヌ重傷
その16・戦の女神 その17・至上の宝石 その18・闇の中の剣士(1)(2)
その19・閑話休題 その20・最終決戦(1) その20・最終決戦(2)
エンディング序章1・スパルキア再興 エンディング序章2・悲劇再来
 ◆ エンディング ◆ 
※今回マルチエンディングなのです・・・。/^-^;
エンディング[1] アレクシードの章 エンディング[2] シャムフェスの章
エンディング[おまけ] スーパー大団円【至福の中】(1)(2) 


 ◆ こぼれ話 ◆ 

1.頑張れ、アレクシード(1)(2)

・・・その14と15の間くらい?

2.アレク、スパルキアを出る

・・・オリキャラランキング話#19

3.夢をおいかけ・・アレクシード

・・・オリキャラランキング話#19(2)
 ◆ 番外編 ◆ 

*青空に乾杯のミルフィーとカルロスが、セクァヌの世界へ・・*

  

 さんちゃんからセクァヌの
イラストをいただきました。
カラー版、大小とシロクロ版です。

ありがとうございます!m(__)m

その20[最終決戦](2)にカラー版を
エンディング[3]後編にグレースケール版を
飾らせていただきました。
  ←この画像をクリックすると
Story Galleryへ飛びます

   

◆ あらすじ ◆
 その1・銀の姫 銀色の髪と、月の光をはじき銀色に鋭く輝く瞳を持つ少女がいた。
スパルキアの軍を率いる幼いその少女は大の大人でも圧倒させる不思議な雰囲気を持っていた。
 その2・砕け散った幸せ 長年子供に恵まれなかった一族の長に一人の娘が授かった。一族中に見守られセクァヌと名づけられたその少女はすくすくと成長していった。
が、魔の手は背後からそっと忍び寄ってきていた。
 その3・奈落の底 奇跡的に一命をとりとめたセクァヌ。がそのショックからなんとか立ち直った彼女を待っていたのは・・・目の前で繰りひろげられる血の地獄。
そして、一条の陽の光も射し込まない地底へ落とされる。
 その4・戦士アレクシード 不可能と思われた地底から、ようやく脱出できたセクァヌら。それは、平和を嫌い傭兵として諸国を渡り歩いていた戦士アレクシードとの出会いでもあった。そしてセクァヌは一族を救うべく険しく厳しい道を歩み始めた。
 その5・銀の鷹 数日間の平穏な日々に別れを告げ、ひととき陣をはった地をあとにし、スパルキア軍はレイガラントへ向かう。それは再び戦いの日々が続くことを意味している。アレクシードは今一度セクァヌを守り抜く事を心に誓う。
 その6・戦の爪痕(1)(2) ある戦の後、セクァヌはふと耳にしたことで一人戦地跡にもどる。
そこで出会ったのは、命からがら逃げ帰る途中の敵兵。
セクァヌは思わず戦争の虚しさを感じる。
 その7・少年兵 つい数時間前まで戦っていた国、サクールとの和議に不安を覚える者もいた。セクァヌはその不安を一掃する為、単身サクールへ乗り込み、国王の前に進み出る。気が気ではないアレクシード。
 その8・恋敵出現? 500騎の兵と共にスパルキア軍に組したサクールの王子。常にセクァヌの傍にいる彼に陣営内はその噂でもちきりとなる。
気をもむアレクシードと、当のセクァヌは・・・そして・・・
 その9・一歩前進? レイガラントの王宮。夜も更け大臣のレブロラスがアレクシードらを娼館へ誘う。なんとか断ろうとするアレクシードだが断れずに同行してしまう形となった。翌朝セクァヌと顔を合わせたアレクシードは・・・・
 その10・幻夢恋慕 まだ仲間を求めアレクシードら数人で旅をしていた頃の話。
セクァヌへの自分の思いに気づいたシャムフェスの悲しみ。
             
 その11・思い出の胡弓(1)(2) レイガラントの街へ繰り出したアレクシードとセクァヌ。
そこでセクァヌは思いもかけないものを見つける。それは幼い頃彼女が使っていた胡弓。それに引かれ無意識にアレクシードの横を離れてしまう。
 その12・花冠のプロポーズ ふと見つけたアレクシードの馬の鞍につけられた小袋。それが難なのか追求するセクァヌに、昔のことを思い出す。それは、野営地の近くの村の祭りへセクァヌが一人でそっとでかけた時のこと。
 その13・精霊恋歌(1)(2) 水害にあった村の荒れ果てた畑跡で、セクァヌはスパルキアの豊穣の歌を唄う。髪を結い上げ、白い巫女装束のセクァヌは、少女というより乙女だった。その姿に酔いしれたアレクシードの理性が飛ぶ。
 その14・夢の中の初恋(1)(2) いつの間にか一人歩きが多くなっていたセクァヌ。そんなセクァヌにアレクシードは気落ちし、些細なことで気まずくなってしまう。
その夜、セクァヌは夢の中で若い頃のアレクシードと出会った。
 その15・セクァヌ重傷 戦場、一瞬気を取られたセクァヌは深手を負ってしまう。それでも今戦場を離れるわけにはいかない。セクァヌを支えるアレクシードは生きた心地がしない。そして、不眠不休の看護が始まった。・・・助かるのだろうか?・・
 その16・戦の女神 ようやく回復したセクァヌは、剣の稽古をしていた。
激しすぎるほどのアレクシードの剣に、兵士らはひやひやする。
「2人はああして心の糸を紡いだんだ。」シャムフェスは昔を思い出す。
 その17・至上の宝石 スパルキアの幼い族長、銀の鷹姫は、戦神さながらの戦い振りの銀の飛翔と共に、そうして大陸全土にその名前を広めていった
剣を交えた時のセクァヌの瞳にアレクシードもまた昔を思い出していた。
 その18・闇の中の剣士(1)(2) 夜、闇の中を一人馬で疾走するセクァヌの前に刺客に取り囲まれた敵の領主がいた。
迷わず加勢するセクァヌ。そして翌日戦場で・・・・
 その19・閑話休題 解放したジオセルの村に総本部を置き、ガートランドとの決戦を間近にひかえたスパルキア。
そんなある日のセクァヌとアレクシードのほのぼのシーン。
 その20・最終決戦(1)(2) 「銀の姫が期日までに我が元に投降せねば、農奴となっているスパルキア人を一人ずつ処刑する」ガートランド王の書状に、セクァヌは、そしてスパルキア陣営は決意する。
 スパルキア再興 ガートランド王を倒したセクァヌらは、新天地へと向かう。
そして、新しい土地でスパルキアは産声をあげる。
人々は幸せだった。
 悲劇再来 スパルキアの民が心待ちにしていたセクァヌとアレクシードとの婚儀。
が・・・その前に悲劇は襲った。
悲しみに暮れるセクァヌと、そんな彼女を見つめるシャムフェス。
 エンディング[1] アレクシードの章
 エンディング[2] シャムフェスの章
 エンディング[おまけ](1)(2) スーパー大団円【至福の中】  葛ばば常套手段。
きっと、これでアレクの亡霊に悩まされず眠れる(大嘘)
銀の鷹を書き終わって2ヶ月後のある真夜中、ふと思いつき、がばっと起きて書き始めたスーパー大団円エンディング!!!(爆

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