『ニールとゆかいな仲間たち♪』
== ネクラ・・もとい!ネクロマンサー、ニールの徒然冒険記 ==

その3  敵スケルトンと遭遇 ・・・カルシウムは必要なんだぜ・・

 


 そして、その翌日、オレはアカラに言われた洞窟へと入った。

−ガチャガチャガチャ−
音を立てて歓迎の意を表してくれたのは、ほかならぬ愛すべきスケルトンだった。
が、オレが召喚したものではない。うーーん・・スケルトンを倒してスケルトン召喚とは・・・なんか無駄使いしてるような気もしないではないが・・・こいつじゃオレの言うこと聞かないしな。
などと一人つぶやきながらオレはそいつを1発2発とワンドでなぐった。
−グシャッ−
スケルトンはあっけなく音をたてて崩れる。
その音たるや、いかにもくしゃっといった感じに聞こえ、オレは思わず、そのばらばらになった骨に話し掛けていた。
「なんだなんだ、こんな一番弱いワンドでばらばらになるとは。お前、生前カルシウム十分に取らなかったんだろ?健康なアンデッドとして蘇るためには、生前、十分なカルシウムの摂取が必要不可欠なんだぞぉ!」
そんなことを言ってるうちに2体目のスケルトンがオレに近づいてきていた。オレはすかさずぱっこ〜〜ん!とワンドで叩く。
−グシャ−
「またしてもカルシウム不足か・・・。」
オレはつぶやきながら、ため息をついた。
「ったく・・・・最近多いなー。さて、召喚スケルトンはどうかな?カルシウム不足かどうかまでは、召喚前じゃわからないからな。できたら丈夫な奴がいいんだが。いくら使い捨てと言っても。」
−ズザザッ−
「おお〜、この骨のつや!よさそうだな!」
オレは召喚したスケルトンに満足して、奥に進んだ。

まー、ちょっと苦戦もしたが、囲まれなけりゃ大丈夫。
ただし、やっぱりなんだな・・・・スケルトンだから脳みそがないんだ。だから、ちょっと頭が弱いってところが欠点といやー欠点かな?つまり、シャーマンを倒さない限り、フォールンはいくらでも何回でも復活してくるってことに気づかないらしい。だから、シャーマンはオレが倒したんだが・・・。
いや、まて・・・ひょっとしたら、オレも奴らシャーマンも死霊なり魔物なりを操っているわけだ。ボスにはやはりボスが立ち向かうべき、と考えての行動なんだろうか・・・・。敵が多くて聞いてみる機会がなかったが、今度聞いてみるとしよう。

それまで何人のローグが魔物の一掃を試みて洞窟へ入ったことか。洞窟内のあちこちに無残にも転がっている彼女らの死体が、それを物語っていた。
ということで、少なくても彼らのオレの腕に対する信用性は確立できたに違いない。
オレは依頼完了を報告するため、タウンポータルをだして一旦キャンプへと帰ることにした。

「た、大変よっ!ス、スケルトンがここまで責めてきたわよ?!」
「なにー?」
タウンポータルから出たオレを待っていたのは、オレより先にポータルから出たスケルトンをめぐっての騒動だった。ほんの数秒しか違わなかったんだが・・・・。
「ち、ちょっと待ってくれ!」
召喚したスケルトンが敵とみなすのは、魔物のみ。だから、人間を襲うことは絶対にない。そう、オレが命令でもしない限り。
というとこで、かわいそうなスケルトンはポータルから出た途端ローグに追い掛け回され、闇雲に逃げ回っていたらしい。そして、オレの姿を見つけると天の助け!とばかりに駆け寄ってきた。
「待ってくれよ。こいつはオレが召喚した奴だから大丈夫だって。」
「あんたが?」
「そう。」
ぐるっとオレたちの周りを囲んだローグたち。その中から傭兵頭のカシャが、オレを睨みつけながら近づいてきた。
「今洞窟の魔物を全部倒して来たところだ、こいつと一緒にな。」
怒りに任せた罵声が出るはずだったカシャは、オレのその言葉でごっくんと大きくその言葉を飲み込んだ。
「そ、そうなの?」
「そうだ。」
「じ、じゃー、仕方ないけど。でも、できるならここへ戻る前にお供は消してからにしてもらいたかったわ。」
ちらっとスケルトンを見てほんの少し言いにくそうに言ったカシャに、オレはむっとしてしまった。オレのことは悪口言ってもなんとも思わない。が、オレのために一生懸命戦ってくれたスケルトンを悪く言われたくはない。
「悪いが、そんな規則聞いたことないし、魔物にやられたり自然消滅なら仕方ないが、こうして元気でいるものを、消滅させるなんて事はできないね。それとも何か、こいつが何か悪さしたってのか?」
「い、いえ、そうじゃないけど・・・・。」
つい声を荒げて言ってしまったオレにカシャはどきっとしたようだった。
「スケルトンだからっていうことだけで、悪者扱いしないでくれ。」
「悪かったわ。でも、こんなこと初めてだったのよ。仕方ないでしょ?」
「・・・そうだな。それもそうだ。だが、ここは強力な結界が張ってあって、絶対魔物は入れないんだろ?それはみんな承知してることじゃないか?冷静になって考えてほしいぜ。」
「・・・わかったわね、みんな。さー、持ち場に戻って!」
カシャはオレに答える代わりに周りを取り囲んでいるローグを解散させた。

ローグが全員周りからいなくなるとスケルトンはそおっとオレの影から顔を出した。
「もう大丈夫だ。だけどそうだな、オレの傍を離れない方がいいな。」
にこっ!
スケルトンは歯並びのいい真っ白な歯の口を少し開けて微笑んだ・・ように見えた。
       


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