〆〆 その13・吊り上げ橋 〆〆

 その暗闇の中に隠されてた宝箱で『坑夫のカギ』を見つけた。
これで今まで開けれなかった門を開けることができるはず。もっとも私達は来た道を戻るこ とはしなかったけど。
そのまま右壁に沿って進んだの。
暗闇を出たり、また入ったりしながら訳のわからない所も行った。
そこで見つけた門は鍵が違っているらしく開かなかった。
そうして私達はまた巨大なダイヤモンドで塞がれている部屋へと来ていた。
でも、今までの入口とは勿論違うところからね。

「えーと・・・のみ、のみ、と。」
ピアースががさがさとバッグの中からのみを出す。
「ちっとでもいいから割れてくれるといいんだが・・・」
独り言を言いながらのみを振るった。 −キン、キン!!カキン!−
「おっ、ちょっと割れてきたか?」
裂け目が少しできたんだけど、それ以上は無理みたい。

仕方無く再び先へと進む。
途中宝箱を見つけたり、RUBBER−BEASTを倒して、またゴム糸を手に入れたりした。 ゴム糸は2本で1本のゴム紐を作っておいた。
再び例のダイヤモンドで塞がれた部屋へ来た。もちろんまた別の入口から。
ここでも、のみで少し裂け目を作っておいた。

「あれ?出口だよ!」
「どうしますか、まだ行ってないところもあるみたいですが・・。」
「いいじゃない、一度出ようよ、あたい、もうじめじめしてるとこヤダ!」
坑道に戻ろうとしていたハートレーを無視しホトは先に出ていってしまった。
「一応今の進み方を維持していった方がいいようですね。」
生真面目な顔をしてハートレーが続く。
私とピアースは顔を見合わせクスッと笑ってしまった。
一旦外へ出たのだけれどその道はすぐ終わっていて、魔法使いの洞窟へと繋がっていた。
少し入って行くと立入禁止となっててその門はびくともしない。
来た道を戻り、また採掘場へ入るしかなかった。

「んー、どうしようか・・・どっちに行くべきなんかなぁ・・・」
ホトは暫く考えていた。・・・と思ったら不意に歩き始める。
「ねっ!あっちへ行ってみようよ。多分まだ行ってないような気がする!それと、 何かあるような気も!!」
指差した方向に早くも歩き始めている。勿論返事など待っていない。
ターマンも肩をすくめると歩き始めた。 「今度はあっち・・」
「え〜とぉ、今度は・・・こっちだっ!!」
もうでたらめに進み始めたみたい。
どこをどう通ってきたのか分からないけど、とにかくまた外に出た。

「あーあ、行き止まりになっちゃったー。でもこれなんだろ?」
ホトが耳をピクピクさせてじっと見ている。
「これってもしかして吊り上げ橋、だよねぇ・・。でもどうやったらいいんだろ?」
「そのようですね、これがコントロールパネルらしいんですが蓋が開かないんです よ。」
コルピッツが錆び付いた蓋をなんとかして開けようとしている。
「どれどれ、こりゃー、しっかり錆び付いてしまってるなぁ・・油でもさせばいい かもな。・・・そうだ、ツェナ、確かクイークエグから油のような物買ってなかったっ け?何かえらい高かったのを覚えてるんだけど。」
「え〜と、・・そうそう、『神秘の油』ね、あるわよ。ちょっと待って」
私は急いで油をバッグから出した。
神秘の油を注すと錆び付いてびくともしなかったその蓋は、簡単に開いた。
コントロールパネルの中には、名前の書かれたラベルのついている6つの小さなボタンが入ってい た。パネルには使い方の説明が彫り込まれている。
「なんだぁ?この七面倒くさい説明はぁ?訳分からねーや。」
「どれどれ、俺にちょっと・・」
ターマンが代わって説明を読んでみる。
「んー、おい、コルピッツ、お前も読んでみろ。」
どうもはっきり分からない、というわけでみんなで読んで相談。
「つまり、ボタンを押す順番ですね。」
「そんなこたぁ初めっから分かってるって!!」
一人納得したような言い方をしたハートレーにピアースは不機嫌な顔を向けた。
「全く遠回しの書き方しやがって!」
そして、相談の結果、『安全装置、トランスラクスポンプ、自動コイルラップ、トラス ドライバー、安全装置、スプリングワインダー』の順番だろうということに決まった。
・・・うーーん、でも、外れた場合、何か仕掛けがあるのかな?・・罠かなんか・・?
ちょっと心配にもなった私だった。

 


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