**Brandish3リプレイ創作ストーリー**
その34 あっちこっちグルグル回って目も回る忙しさ |
※イメージ画
「もう!いったい何なのよ、この造りは?!」 「ええ、そうよ!お城もだったけど、洞窟やジャングルなども複雑に入り組んではいて、簡単には進めないことはもう百も承知てますけどね。でも、あっちへ行ってスイッチ踏んで戻って空いていたドアから奥へ進んで、空かないドアは諦めてまた新たなスイッチ踏んで、また戻って開いているドアの奥に進んでって・・・いったい何度行き来すればいいのよぉ!!」 「【参拝者は回れ】なんて書いて置いて、結局は【他方も回れ】とかでまた出直ししないと空かないドアとか、何なのこれ?」 「床一面、穴が一杯でスイッチでその穴の配置が換わるなんてへんてこな部屋があるわ、ゴロゴロ岩の部屋はあるは・・・本当にトラップ満載ね?!これって、参拝者向けじゃないわよねえ?参拝が無くなってから盗賊除けにセットしたのかしら?」 すっかり風化し、されさびた神殿という態を見せていた神殿だが、内部はかっちりきっかりトラップは錆びるどころか、昨日今日設置したばかりともいうように正確に作動している。 「それにしてもゴロゴロ岩がスイッチ一つで消えてしまうって…いったいどんな仕掛けなのかしらねえ?不思議だわ。」 【時を測れ!死の刃を超えて恐怖を避けよ!】 だが、砂漠にあった大岩トラップよりもシンプルだと判断したドーラ。 「いいわよ、やってやろうじゃないの!・・・って?ん?スイッチ?…なんの?」 意気揚々と(覚悟を決め)ゴロゴロ岩トラップに挑戦しようと前に進み出てふとドアの方を揺り変えるとそこにスイッチがあったのだ。 −ガコン!− 「って、ええ?・・・ええ〜〜!!!???」 もしかしたら、口も(だらしなく)あ〜んぐり開いていたかもしれない。(ドーラにはあくまでも内緒だが) 「なんなよの、これ?私がクリアできないとでも思って、情けをかけてくれたっていうの?」 それでも、横からの大岩までは消滅しなかった為、スイッチを踏んでは場所を移動して難なくゴロゴロ岩エリアをクリア。 「あら、またスイッチがあるじゃない。じゃー、もしかしたらこれを推すと横からの岩も止まるのかしら?」 (それとも消えちゃうとか?)なんて思いながらスイッチを入れると……4つほどそこで大きな音を立てて動いていた大岩が一瞬にして消滅した。 「あらま、これはゴロゴロ岩トラップの新たなるパターンというやつ?それにしても、不意に上から降ってくるなんてことないでしょうね?」 …しばらく天井や周囲を見ていたがどこからも出現しなさそうだと判断すると、ドーラは探索を再開。 先に進んでスイッチを踏んでは戻ってまその先のドアで戻ってまたスイッチ探しをして戻ってと、あっちこっち、グルグルと方向感覚が狂ってしまいそうなほど。 「あら?さっきメイソンがなんだか真っ赤な装束の男と対峙している場面にも出くわしたけど、味方じゃない口ぶりだったし、すぐ逃げられたから、あいつ(真っ赤な装束の男が)がどういう人物なのか、敵か味方か、あるいは単なる第三者なのか分からないけど・・・」 ぐるぐると回るのはいい加減いやになってきた時に不意に目の前に見えたと思ったら消えていった胡散臭い2人の男の姿に、うーーん、と考えつつ、神殿の3F、ドーラはイリュージョンの壁の中の通路を歩く。 そして、その奥の少し広めの部屋に出る。 【全ての罪を悔いて飛び降りよ!】 「は、はーん、1Fの開かなかったもう一つのドアの横に【罪の重さ】と書かれていたけど、どうやら、3Fから飛び降りれば必要な衝撃になるってことね? そんなのブンデビアの迷宮で経験済みよ!と言わんばかりに、それでも部屋にある宝箱を開いてみることは忘れない。 「さて、宝物は全てもらったから、飛び降りるとしましょうか!」
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