--会話だけの謎なおはなしたち・その6--

『ミルミルとスターパイロット(謎』

 
【02/02/02】

ミルフィー(金銀・女):あ!このあいだはどうも〜。大丈夫だった?
ミルフィー(兄):あ、ああ・・・あれからしばらく(火馬に)追いかけられてたけどな、どうにか・・・。あはは(笑
ミ(金銀):せっかく会ったのに、この間は言うの忘れちゃって。
ミ(兄):何を?
ミ(金銀):うん。ようやく自分の身体に戻ったね、おめでとう!って。フィアももう大丈夫みたいだし。
ミ(兄):あ、ああ、そのことか。おかげさんでな。
ミ(金銀):でもなんかおかしな気分ね。私たちって出会えるはずのない者同士でしょ?
ミ(兄):そう言やそうだったな。
ミ(金銀):ねー、あたしとフィーの方がフィアとより双子って感じしない?
ミ(兄):なんだよ、そりゃ?まー、外見というか、フィアの身体なんだし、似てるのは当然だろ?
ミ(金銀):だって、フィアってお嬢様すぎない?私との方が合ってる気がするんだけど?
ミ(兄):仕方ないだろ?フィアは小さい時から病気がちで屋敷の中ばかりだったんだし・・・
ミ(金銀):あっ!そっか!<パン!と手を打つ
ミ(兄):なんだよ?
ミ(金銀):フィアをあんなにお嬢様にしちゃったのはフィーなんだ。・・・あまやかしすぎ〜!
ミ(兄):わ、悪いか?オレにとっては只一人の妹なんだぞ?親に疎まれ物心付いたときにはすでに2人っきりだったんだ。オレたちは・・・・
ミ(金銀):あ・・・・ごめん・・言い過ぎた・・・。<その事実を思い出し、ばつの悪そうな顔でうつむく
ミ(兄):・・・・・・・・

しばし沈黙・・・

ミ(兄):今度はどの話書くんだろうな、管理人。<独り言のように
ミ(金銀):そういえば、ネクロな話、書き終わったみたいよね。
ミ(兄):ああ、一応な。この一週間突っ走って最後までもってったとからしい。だけど、まだネタはあるとかほざいてたぞ?
ミ(金銀):ええ〜〜?いいかげん、私たちの話を進めてほしいわ。
ミ(兄):去年、ジェットコースター並だっただろ?あれでもう燃え尽きたってのか、もしくは、暴走しすぎでエンジンがオーバーヒート?
ミ(金銀):その割にはネクロな話、書けたわね?
ミ(兄):補助エンジン全開ってやつか?
ミ(金銀):じゃー、メインエンジンだけでなく、補助エンジンもおしゃか〜?
ミ(兄):それっぽいな・・・。
ミ(兄)(金銀):はぁ〜〜・・・・<極大ため息

ニーナ(星々の奇蹟):エンジン全部やられちゃったの?転換コイル、手に入れてきてあげよっか?
ミ(兄)(金銀):は?
ニーナ:ターボブースターもつけてさ、そうすれば怖いモンなしよ!快調なんだから〜!
ミ(兄)(金銀):は?
ニーナ:ヤだ・・・・その格好からいくと、もしかしてあなたたちファンタジー系?・・・・話が通じないのも無理ないか・・。<私もどっちかというとSFとは言い難いけど
ミ(兄)(金銀):あんた/あなた、だれ?
ニーナ:私?私はニーナ。無限に広がる宇宙を駆けめぐるスターパイロット。(といえばカッコいいけど、しがない貿易商・・・
ミ(兄)(金銀):無限に広がる・・うちゅう?
ニーナ:そ。ま、理解できなくてもなんでもいいわよ。とにかく要するに管理人のエンジンがかかればいいんでしょ?
ミ(兄):ま、まーそうだな。
ニーナ:じゃー、さっそく出発といきましょ!
ミ(兄)(金銀):ど、どこへ?
ニーナ:どこって決まってるわよ。アークチュラス星系に常駐している空母コスへよ。あそこには入手不可能な転換コイルがまだまだストックされてると私は見てるのよ。
ミ(兄):転換コイルって・・・役に立つ魔法のアイテムか何かか?
ニーナ:あははははっ!そ、そう言えるかも・・・。確かにそうだわ。魔法のアイテムよ。宇宙空間を・・・ううん、空を飛ぶ怪鳥をパワーアップさせるものだから・・・(こう言えばなんとか理解できるかな?<くっくっく!と笑いを堪える
ミ(金銀):なんだか分かったような分からないような話だけど、いいわ、それで管理人のエンジンがかかるなら。
ニーナ:おっけー!話は決まったわね。で、その代わりと言ってはなんだけど、頼みがあるの。
ミ(金銀):何?できることならするわよ?
ニール:あのね、バスルチ星系というところのある星の怪物を退治してほしいの。そういうの得意でしょ?
ミ(金銀):魔物か何か?
ニーナ:まー、そんなものね。生物実験しててさ・・・失敗して怪物が生まれちゃったのよ。おかげであそこは地獄の惨劇。血塗られた星になってしまってるわ。
ミ(兄):そのまま放置してあるのか?そんな危険な生き物を?
ニーナ:どうしようもないのよ。姿を見たら最後、その場で八つ裂きにされて・・・・見るも無惨な姿になるらしいから。そこからの生還者は数えるほどなのよ。それも、全員その時の恐怖で精神に異常をきたしてるし。
ミ(兄)(金銀):・・・・・・<じいっとニーナを見つめている
ニーナ:でも、あなたたちなら魔物退治は十八番でしょ?魔法があるんだし。私たちには魔法なんてないのよ。
ミ(兄)(金銀):見つめ合ってお互いの意志を確認しあう。
ミ(兄):いいだろ。その話、のるぜ。<どうせその話を頭から吐き出さない限り、他の話は書けないんだろうしな。



そして、2人はニーナに案内され、草原の片隅に着陸していた宇宙船、ジョリー・ロジャー号の前に来ていた。
ミ(兄):な、なんだ?これがさっき言ってた怪物か?
ミ(金銀):それとも・・・龍?<龍の異種族?
ニーナ:あはははは・・そ、そう思うのも無理ないけど、大丈夫、これは宇宙船と言ってね、空を飛ぶの。(ホントは宇宙空間と言いたいけど・・理解できないわよね?

2人はニーナのあとについてこわごわその宇宙船に乗り込む。
ミ(兄):な、なんだか怪物の胃の中にでも入ったような気分だ・・・。
ミ(金銀):そ、そうよね?大丈夫なの?
ニーナ:だい〜いじょうぶ!このニーナ様を信用しなさい。じゃ。シートベルトを締めて!発進するわよ!
ミ(兄)(金銀):シートベルト・・・?<なんとか座席のベルトを見つけ、それをはめる

ニーナ:じゃー、行くわよ〜。用意はいい?
ミ(兄)(金銀):あ、ああ。/え、ええ。
リズ:各部オートロック確認。・・・計器類確認・・異常なし。・・・オッケー、ニーナ、コンディション、オールグリーン!
ニーナ:了解。・・メインエンジン始動。
−ゴゴゴゴ〜・・・・−
ミ(兄)(金銀):わ、わわ・・・・<宇宙船の振動に驚く
ニーナ:あ、彼女はリズっていうの。アンドロイドって言っても理解できないか。
ミ(兄)(金銀):アンドロイド?
ニーナ:私の助手というか・・・相棒。
ミ(兄)(金銀):よ、よろしく。
リズ;よろしくね。(・・・にこっと笑ってから計器に目を移す)・・・出力20%・・・50,60,100・・
ニーナ:ジョリー・ロジャー号、発進っ!
リズ:GO〜〜〜!!
ミ(兄)(金銀):わ・・わ、わ〜〜・・・・・<エンジンの音と全身にかかってくる重力にひたすら驚く


ニーナ:ね、きれいでしょ、外?<宇宙空間へ出た
ミ(金銀):宝石みたい・・・・
ニーナ:あの一つ一つに命あるものがいて、それぞれ笑ったり悲しんだりしてるって考えると感動しない?
ミ(兄):一つ一つに?・・・あの石ころみたいなのにか?
ニーナ:あはは・・そうね、急に理解しろって言っても無理よね。
ミ(兄)(金銀):<きょとんとしてる
ニーナ:怪物退治は任せたからね、お2人さん。
ミ(兄):そっちならまかせておけ!世界最強の剣士が2人揃ってるんだからな。
ニーナ:頼りにしてます。リズ、最短距離を行くわよ。座標確認!
リズ:オッケー・・・現在地及び目的地の宇宙座標を自動航行制御装置にインプット。・・・ざんねん・・・
ニーナ:なに?
リズ:ワープ可能な地点までNスペース(通常宇宙空間)でいくしかないわ。
ニーナ:・・・仕方ないわね・・・どのくらいかかるの?
リズ:う〜んとぉ・・・帝国時間にして3時間ってとこかな?
ニーナ:3時間か〜・・・でも、ワームホールに苦労しなくてよくなったから大助かりだわ。あの婉曲トンネルには慣れそうもないから。
リズ:手動でないと航行できないからね、あのワープトンネルは。いつも操縦しながら酔ってるんだから、ニーナって。
ニーナ:仕方ないでしょ?上下感覚も何もかもなくなっちゃうんだから。
リズ:プロスク博士に感謝しなくっちゃね。今日の為になんとかワープ装置完成させてくれたんだから。
ニーナ:簡単一発!座標入力だけでオッケー!
リズ:これであなたもスターパイロットに!って・・そのうちパイロットいらなくなるかも?
ニーナ:ええ〜?そんなの困るぅ。仕事がなくなっちゃうじゃないのぉ?
リズ:後ろのお2人さんのように、場所と方法こそ違うけど宇宙中冒険するっていうのもありなんじゃない?
ニーナ:やーよ。私は冒険家じゃなくて貿易商よ。行った先でシシャザーンの恐竜種みたいなのに捕まって、はい、それまで・・な〜んていやだからね。
リズ:不必要な恐怖は、友となるものも敵にしちゃうって、マンチー種との事件で分かったんじゃなかった?未知の生命体を怖がるより、まず話し合わなきゃ。
ニーナ:はいはい。バスルチの実験生命体もそれが通用すればよかったんだけどね。
リズ:あれは・・・不必要じゃなくて恐怖そのもの・・・よね?
ニーナ:そう。だからこそファンタジー系の魔物退治になれてる腕っききを探しに来たんだから。<ちろっと後部座席の2人を見る。
リズ:でも、魔法が通用するのか、いまいち心配だけど・・。
ニーナ:まっ、なんとかなるでしょ?通用しなくても、通用することにしちゃうんじゃない?
リズ:誰が?
ニーナ:誰・・だろ?<大とぼけ


ミ(兄):大丈夫だろうか、オレたち?
ミ(金銀):乗りかかった船(ホントに船だし・・。)・・・今更後戻りできないじゃない?やるしかないでしょ?
ミ(兄):それはそうだが・・・いまいち(十?百?)わけが分からないんだよな・・
ミ(金銀):まーねー。それは言えるわ。
ミ(兄):レオンとレイム連れてこりゃよかったかもな。
ミ(金銀):大丈夫よ。・・・たぶん・・・<ふふっと軽く笑う
ミ(兄):たぶん・・・な・・・。
ミ(金銀):そ。<管理人が2つもの話の主人公を殺すわけないし・・・?
ミ(兄):ミ(金銀)が何を言いたいのか分かって、にこっと納得した余裕の笑みをみせる

外に広がる漆黒の空間に光る数えきれないほどの宝石・・・ミルフィー2人は小さな丸い窓から覗き込むようにしてそれらを見つめていた。

 
   
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