オリジナル絵本 
  -CGとショートショート-
 
 ナナハンライダー 
  

-お絵描き掲示板で描いたものです-

 ドドドドド・・ボボボボボ・・・
爆音をたて、一人の男が海岸に姿を現した。

ふ〜・・・
愛車から降り、男は海原に視線を飛ばす。

 カチッ・・・
ふ〜〜〜・・・
タバコに火をつけ、口にくわえる。


 「海か・・・こういう海は、久しぶりだな・・・。」
ふと男の胸に哀愁が走る。


海辺で育ったその男が、故郷を出、街へやってきて数ヶ月が過ぎていた。
海辺に広がった街ではあったが、男の故郷とはまるっきり異なっていた。

ふと思い立ち、まるで何かにかき立てられるように、男は、今住んでいる街ではなく、少し離れたこの浜辺へと愛車を飛ばしてきた。
 


-お絵描きソフト「水彩」で描きました。-
しかも、この為に10分そこそこで・・・/^^;

 「ねー、ねー、あの人・・ちょっとカッコ良くない?」
「そうよねー?ちょっと渋くていいかも?」

傍を通りかかった少女たちの言葉が、男の感情をくすぐる。

−ふっ!−
思わずこぼれる笑み。
しかし、そこはさりげなく。


−ザザ〜〜ン・・・−
その少女達も通り過ぎ、波の音だけが男の回りにあった。
  


(ちっ・・・なんだ、行っちまったのか・・・にしても・・・・)

しばし潮風にふかれていた男の脳裏?胸中?いや、全身に、ふと走るなにか・・・。


−ぐきゅるるる・・・−

それは・・・空腹感・・・・・・・どうしようもないもの。いかにカッコつけていようが。

(ああ、腹減った・・・なんで今月、仕送り遅れてんだよ・・・・)


『おがぁぢゃぁぁ〜〜ん!!腹へったよ〜〜〜!!!』

海に向かい、男は心の中で絶叫していた。


         ・・・おそまつ・・・・m(_ _)m
これは彼が今住んでいる街からの光景らしいです。
-お絵描き掲示板で描いたものです-


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