Stardust Stargazer
−星屑(ほしくず) 星見人(ほしみびと)−


世界設定− by COSMOSさん

■人と神、過去と未来。

またしても、機械の神は”強神(*)”の介入によって破れた。
人類の力が、一時的に神を越えた瞬間だった。

生物にとっての短い平和が訪れ、神の仔は役目を終え自らの世界を探す旅に戻った。
人の意識には、古神を滅ぼす”さらに絶対的な神(*)”の存在が味方したのだった。
人は、これから新たな神に支配される事になったが、生物としての破滅は免れた。

機械神によって誕生した人間の心は、類稀な広大さと危うさを併せもつ他の神々にとっても魅力のあるフロンティアであった。
人類は、またいつの日か”より強力な神”の侵攻を受けるかも知れなかった。

戦場に散った英雄たちの魂は物質に影響されない、新しい一つの思念体として昇華した。
かつて人類だった彼は、これまでの若き神と同じく自らを象徴する知的生命の未来に宿り、幾度かの繁栄と破滅を与えるだろう。
そして、いつか古神との争いに巻き込まれ、彼のために戦う兵士を育てる事になるだろう。


◆始まり・惑星時代

惑星誕生から数億年が過ぎ大気の毒は和らぎ、下等なバクテリア(*)が生れた。
星の魂”獣の神(*)”が仔ら(*)を造り、神の仔らは生物を造った。
何万・何億通りの実験を繰り返された後、生物の栄華は数万年で頂点を極める。
第一期に繁栄した巨大爬虫類の時代が終わり、獣の神が力を弱めた頃大地は凍りつき始めた。
荒々しかった”仔ら”も活動を制限され、数を減らした。

神の弱体化で、星の大部分の守護が開放される事になった。
太陽系の若い星の情報は、古代の魂”機械の神(*)”の触角を揺らした。
大昔に何度も星を滅ぼしてきた”異端の神”は、他の神の怒りをかい体と神の座を奪われ、思念は遥か宇宙の外周に追放されていた。
この機に”彼”は銀河の太陽系に向かって幾度となく”使者”を放つ事を思い立った。
程なくして、地球には数万の彗星が近づき、数億の隕石が飛来した。
獣神の手の届かぬところで隕石や彗星から様々なバクテリア、ウイルスが地球に取り付き、その影響で新たな生態が発生し、自然環境を変化させていった。

やがてテクノロジーの権化たる人類の祖が発生し、神のうしろだてを無くした”仔ら”は本来の力を弱めた。
”仔ら”の監視を離れた人類は、本能の赴くままに進化していった。
居場所を奪われた”仔ら”は地底に潜み、地球の時代からは消えた。
神の仔が隠れ数万年、人類の夜明けから約2万年以上が経ち、人類は科学力で確固たる支配者となる・・・。


◆太陽系時代

コントロールをされない人類の急速な進化は、結果的に、その身体にある種の束縛を強いる事となった。

無秩序な開発は、宇宙空間に眠っていた悪しきもの達を地上に招いた。
地上はウイルス(*)が蔓延し、地上の生物は犯され繁殖能力や著しく行動を奪われた。
人類は、自ら起こした難を逃れようと、巨大シェルター(*)に逃げ込んだ。
水中や地中に逃れた者たちは、長期にわたってシェルター内の生活を送り、生き物としての魂は衰弱していた。

同時期。
苦しい生活を常とする人々の世にあって後に英雄となった研究家・発明家の一族があった。
一族の祖、若き日の青年(*)は、稀な探究心で閉ざされた世界を打開する発明に挑戦し続けた。
彼の生前、その挑戦は完成をみなかったが彼の子たち、孫たちは、その意思を受け継いでいた・・・。


発明家の一族が地球を飛び出し、太陽系の隅々まで進出した頃人類よりも高度に発達した医療技術をもつエイリアンの存在が確認される。
人類が始めて遭遇する地球外知的生命である。
程なく、人類の代表としてファーストコンタクトがなされた。

地球の人々も新たな科学を手に入れ、自身の肉体は大幅に改善されていった。
副作用として人口は増加し続けてしまいフロンティアの必要に迫られてしまう。

急速に流入した外的なテクノロジーは宇宙開発の発展のほかに母星環境のコントロールまでに及び半端な技術革新は人類以外の生物の存在を許さなくなっていた。

地底に隠れ住んでいた”神の仔”とその友人である一部の人間達は、機械化の汚れを恐れ太陽系を離れた。
守護者を無くした星の思想は2〜3つとわかたれ戦争が起きた。
混乱は長く続き、最終的な戦場となった大気圏外はゴミで溢れかえった。
”宇宙と地球”行き来は困難となり時と共に交流は希薄になった。

以前より強靭な生命となった人類は時間とともに地球に残る者と宇宙に住まう者、居住区によって数種類の生物に分かれはじめた。
テクノロジーの特性も様々になった。
分断された地球は工学が進み、一方の宇宙では化学力が発展した。

地球は数百年で人間以外の生物が居なくなった。
地上は機械の神の思惑通りになった。
残された地球人類は機械に支配されるしかなく辛くも自らが獣であり、健全な地上なくして未来はない事を悟った。
地球人は後悔した。機械化が進み過ぎた大地は汚染され機械により監視された生態系は、生物としての自由意志も管理に置こうとしていた・・・。


◆銀河時代

人類誕生以前に”古代の機械神”によって計画的に進められた地球支配は目前だった。
希少な地球は、その物が大きな機械となりつつある機械の神の奴隷となった人類は”うとまれる”存在となっていった。
機械神に支配された太陽系を中心にした地球圏は何者も、あえて踏み入らない無機の領域となった。

一方、神の仔らと地上を離れた人類たちは太陽系を放浪していた。
彼らは原理を追及し続けて、楽園を捜し求めた。
しかし、未だに目的は成し遂げられていなかった。
長い探求の末に、彼ら自身があらゆる面で宇宙に溶け込みながら回帰の思想も自然消滅して行った。

地球を出た発明家の血筋(*)は自らを高めながら持ち前の好奇心で勢力を広げる。
銀河は流通が盛んになり、多くの民衆・勢力が国家となり生存スペースや資源をかけた対立関係が誕生していく。

均衡する”銀河の内乱(*)”の最中で、未知の脅威に対する共通の危惧が持ち上がる。緊張状態が続く銀河で大きな拠点、強力な要塞になりうる”地球”の存在に焦点があう。
地球の再認識で銀河は大きく4つの思想に集約してゆく。

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>最古の知的生命”人間のDNA(*)”を自称する。
宇宙で生まれた人類で構成された反エイリアンの”連合国家(*)”。
+発明家の子孫と、一緒に地球を出た者たちの子孫。
彼らは地球の覇権を確信している。

>連合と均衡状態にある侵攻型エイリアンの少数民族とその支援を受けた人類の”多国籍軍”。
+発明家の子孫と、一緒に地球を出た者たちの子孫。
連合と起源を同じく子孫の血脈を主張するも少数で勢力的に正当性を奪われている。(王を祭っている)エイリアン同盟は最後の砦。

>神の仔の”守護者(*)”を名乗り、宇宙中で工作やデモを中心に活動する。
人間とエイリアンで構成された正体不明のエジスタンス集団。
+古代に”仔ら”と共に地球を離れ、独自の進歩を遂げた者たち。
歴史は古く、銀河における大まかな思想で構成され思想の主体は”仔”にあるものの、思想や”神の仔”の事を知らずに活動の有意義性でメンバーとなっている者も多く実際に事情を把握しているのは、幹部クラス以上だったり。何か重大な秘密を持っている模様。
2つの勢力を凝視している。

>人間が去り、忘れられた禁断の地”地球”。
それを周回する衛星”月”を拠点にした、目的不明の武装国家(*)。
暗躍する機械化部隊。地球に近づく者を尽く壊滅する。
+地球に残され、機械神の下僕(*)となった人類。
進化したのは機械であって、人は生きるも死ぬも
機械の家畜のように扱われている。思考や言葉も変化している。
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◆進化する銀河

機械化軍団(*)の侵攻を目前にして銀河は自らの意思で、人の心を変えさせたのかも知れなかった。

数年で銀河に集約して行く4大勢力は均衡するも間違いなく太陽系の危機を感じとった。
終末の思想は軍事だけに留まらない。宇宙空間で”とことん”まで破壊させた前線にあって、一人一人の既存本能は間違いなく強く。
狂信的な上層を尻目に、民衆は必然とした終わりを感じとっていた。
絶対に抗えない、自らを否定するかの様な”違和感と疑心”が脅威に対してなんら打つ手を与えないままでいた。
それは”創造の神”の威光に間違いなかった。

覇道を目指したものは、悪魔の契約をかわした。
賊将は、悲観し心を病み安息の死をのぞんだ。
群雄は英雄の離反に恐怖し、形振り構わずに逃げ出した。
民衆は覚悟の中で健全な精神を得た。
辺境の長たちは古来の教えに則って、残された者の結束を強めた。
争いは家族を奪い社会は混乱し、子供たちは不安に苛まれた。
戦いは生きるために当然の行為となり、兵士は故郷から遠い”艦船”の中で家族や種族を想った。

本格侵攻を目前にした機械化軍団はこの段階にきてシステムに微量の誤作動が生じてくる。
全く原因不明だったが、この事によって完全支配ではなくなる。

この好機に人類は大きな犠牲を払って、地球に支配された人々の一部を救う事が出来た。
甲斐あって救った人々も、救われた人々もお互いを気遣うい団結した。

しかし人類は残された人々を嘆き、もう機械の侵攻を止めるには、疲弊し切っていた。
エイリアン中心の同盟軍の助けをかりて、大戦は終息に向かう。
窮地を逃れた人類であったが、機械軍(*)を壊滅させるに至らなかった。

今後、いつ襲ってくるか分からない敵に対して、残された人々にはどんな結末も空想も不安材料になり得なかった。
背水の人類には、破滅や支配とも違う未来を思い抱かせていた。
何としても、人類は新しい世界を作ろうとしたのだ。
そして、数十年の時が過ぎ、時代は一時の平安の中にあった。


◆現代宇宙

〜ここから、マイレリアとイザム、イガラの話が始まります〜



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