コントロールをされない人類の急速な進化は、結果的に、その身体にある種の束縛を強いる事となった。
無秩序な開発は、宇宙空間に眠っていた悪しきもの達を地上に招いた。
地上はウイルス(*)が蔓延し、地上の生物は犯され繁殖能力や著しく行動を奪われた。
人類は、自ら起こした難を逃れようと、巨大シェルター(*)に逃げ込んだ。
水中や地中に逃れた者たちは、長期にわたってシェルター内の生活を送り、生き物としての魂は衰弱していた。
同時期。
苦しい生活を常とする人々の世にあって後に英雄となった研究家・発明家の一族があった。
一族の祖、若き日の青年(*)は、稀な探究心で閉ざされた世界を打開する発明に挑戦し続けた。
彼の生前、その挑戦は完成をみなかったが彼の子たち、孫たちは、その意思を受け継いでいた・・・。
発明家の一族が地球を飛び出し、太陽系の隅々まで進出した頃人類よりも高度に発達した医療技術をもつエイリアンの存在が確認される。
人類が始めて遭遇する地球外知的生命である。
程なく、人類の代表としてファーストコンタクトがなされた。
地球の人々も新たな科学を手に入れ、自身の肉体は大幅に改善されていった。
副作用として人口は増加し続けてしまいフロンティアの必要に迫られてしまう。
急速に流入した外的なテクノロジーは宇宙開発の発展のほかに母星環境のコントロールまでに及び半端な技術革新は人類以外の生物の存在を許さなくなっていた。
地底に隠れ住んでいた”神の仔”とその友人である一部の人間達は、機械化の汚れを恐れ太陽系を離れた。
守護者を無くした星の思想は2〜3つとわかたれ戦争が起きた。
混乱は長く続き、最終的な戦場となった大気圏外はゴミで溢れかえった。
”宇宙と地球”行き来は困難となり時と共に交流は希薄になった。
以前より強靭な生命となった人類は時間とともに地球に残る者と宇宙に住まう者、居住区によって数種類の生物に分かれはじめた。
テクノロジーの特性も様々になった。
分断された地球は工学が進み、一方の宇宙では化学力が発展した。
地球は数百年で人間以外の生物が居なくなった。
地上は機械の神の思惑通りになった。
残された地球人類は機械に支配されるしかなく辛くも自らが獣であり、健全な地上なくして未来はない事を悟った。
地球人は後悔した。機械化が進み過ぎた大地は汚染され機械により監視された生態系は、生物としての自由意志も管理に置こうとしていた・・・。 |