* ダイナソア・ピンポイントストーリー *
--プレイ雑記風ショートショート・・・--

 ザムハンの宿の夜は更けて・・・ 
- ワッツからヒースへ『罠の技』 -
  「よう、ヒース、お前、案外手先が器用だったな。どうだ、オレが盗賊のノウハウを教えてやるぜ?」

「え?い、いいですよ。僕、ドジだし・・・。」
「そうか?お前は案外向いてそうなのに。まあ、しょうがねぇな。」

(だ、だって・・ただでさえ覚えることが多いのに・・これ以上増えたら、ぼく、死んじゃうよ・・・。)

が、ヒースは知らない。
そのうち機会をみて覚えさせてやろうとワッツが思って、すんなり引き下がったことを。そして、エリスに、純真なヒースに盗賊の技を教えるなんて!と思いっきり蔑視されたことで、完全に諦めたということは。

「・・・へっ!・・・盗賊の技ったって、別に悪いこととは限らねーんだぜ?・・・カギ開けは盗みの時と限ったわけじゃないんだからな・・・・」
ぶつぶつと呟き、ワッツは当分拗ねていた。
(オレだけ伝授できねーなんて・・・みそっかす扱いだ〜〜!!この技を伝授できるようになるまでどれだけ苦労したことか・・・わかってんのか、エリス〜〜!!これも立派な技なんだぞぉ?い、いや、誰よりも一番修得困難な技なんだぞ!!)
苦労に苦労を重ねた結果の継承技。それのどこが悪い!と言いたかったが・・・面と向かってエリスに何が言えよう・・・・。
「オレって・・・」

ワッツ・・がんばれ、ワッツ!!このくらいのことでくじけるな!!  





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