* ダイナソア・ピンポイントストーリー *
--プレイ雑記風ショートショート・・・--

 アナザーワールド・座夢半小学校七不思議 
その6 武道場?にやっぱり夜中に行くと、壁にかけてあるはずの木刀が襲ってくる
 「優勝、座夢半小学校、アッシュくん!」
「わ〜〜〜〜!!!」
剣道全国大会・小学生の部で、アッシュはみごと優勝した。
「すごーーい、アッシュ!ここのところめきめき上達してきたもんね。」
「なんか特訓でもしたの?」
「まーね。」
アッシュは短く答えて笑った。


そう、夏休み、七不思議を調べていたときわかったことの一つに、やはり、武道場でのことがあった。それは、夜中に行くと木刀が襲ってくるという噂。
エリスたち8人で行ったときは何も起こらなかった。だが、別の日、アッシュ1人で行ったときにそれは起こった。


「やー、おかげで全国大会で優勝できたよ。」
数日後、アッシュは夜中に1人でそこへ来ていた。
しーんと静まり返った武道場で、アッシュは1人誰かに話しかける。
「そうか。それはよかった。これでオレも成仏できる。」
どこからともなく声が聞こえた。
「やっぱり行っちゃうの?」
「ああ、全国大会制覇がオレの夢だった。それを目の前にしてオレは事故で死んでしまった。だけど、優勝したいというオレの想いが強くてここに留まってしまった。お前がこうしてオレの特訓を受けてくれ、夢を叶えてくれたんで、気がすんだよ。」
「今度は、生きてる君に会いたいな。」
「そうだな、生まれ変わって、出会えたらな。」
「うん。」


すうっとアッシュの周囲にあった気がなくなった。
「さようなら、先輩」


アッシュもそこを後にした。いつか生身の人間同士で出会える日を夢みて。
 


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